薬の歴史

薬の歴史
≪大昔の話≫
紀元前30OO年、初めて薬の記載があります。お呪いと共に施薬されてこそ効果があると思われていたようですが、5OO種類以上の薬は、全く効果のないものばかりではなく、現在も服用されている薬も存在していました。例えば、阿片(鎮痛剤)、センナ(便秘薬)、桂皮(漢方処方)、甘草(漢方処方)などが処方されていたのです。
(メソポタミアの医薬)
変わったところでは、動物の糞などのまともに服用できないような薬もあり、これが病邪を追い出すと考えられていました。

≪ヒポクラテスと薬≫
医聖と呼ばれるアテネのヒポクラテス(紀元前460−370年)は、病気が悪魔の仕業ではなく体の自然に備わるパランスが破綻したため起こるものと考え、約4OO種類の薬を駆使し、(主に、下剤、浣腸、吐剤、利尿剤が用いられた。)体を自然の状態に戻すことを目的に施薬Lました。

≪練金術と薬≫
練金術は、あらゆる金属を金に変えるためだけでなく、不老不死薬の発見もその目的にしてました。このため、化学技術が急速に発展したのです。(化学実験に必要な用具が多く発明された。7−8世紀)

≪医薬分業≫
ほとんどの国で採用されている医薬分業は、近年、日本でも急速に進展していますが、歴史上、初めて採用されたのは、1240年です。皇帝フリードリッヒ2世が薬事法を制定し、医薬分業を押し進めたのです。免許を与えられた薬剤師と医師とが金銭的に結びつくことも禁止されました。